予防接種について
人間の体には「免疫システム」といって、一度侵入してきた細菌やウイルスなどの病原体が、再び体内に入ってきた際、その病原体に対抗する仕組みが備わっています。この仕組みを利用したのがワクチンで、あらかじめワクチンを接種しておくことで、「獲得免疫反応」を起こして抵抗力を上げ、感染症への感染および、発症した場合の重症化を予防するものです。
ひとつの感染症にかかってしまうと、特に高齢者や小児の場合は、体力が落ち、免疫力も低下して、他の感染症にかかってしまったり、持病が悪化してしまったりし、重篤な症状を呈する場合があります。たとえばインフルエンザに罹ると、肺炎を引き起こすリスクが高まります。予防接種で避けられるリスクは、なるべく避けることが、健康な生活を送る上では重要です。
当クリニックでは、インフルエンザワクチンを実施しています。小さいお子さんも実施しておりますのでご相談ください。
インフルエンザワクチン
インフルエンザは急性の呼吸器感染症で、インフルエンザウイルスの感染によって発症します。症状としては、咳やのどの痛みなど、風邪によく似たものに加え、急激に悪化して、38度以上の高熱を発症するのが特徴です。さらに関節痛や筋肉痛などの全身症状が現れることも少なくありません。
高齢の方や、呼吸器疾患、心疾患、糖尿病など代謝性疾患等の持病のある方は、症状が悪化しやすいと言われており、高齢の方の場合、肺炎を引き起こしたり、乳幼児や小児のお子さんの場合、痙攣や中耳炎、まれに急性脳症など重篤な合併症引き起こしたりすることがありますので、予防接種により、インフルエンザの罹患や重症化を予防することが大切です。
インフルエンザは毎年、12~3月が流行期間となっています。この期間には免疫ができているようワクチン接種は11月中旬までに行うことが望ましいと考えられます(ワクチンは接種から予防効果が現れるまでには約2週間かかるとされています)。また毎年、流行するインフルエンザの型は変化します。ワクチンもそれに合わせて変更されていますので、予防のためには毎年接種するようにしましょう。